聖なるかな外伝・精霊天翔 ～Crystal Friends～

世界。
それは、数多の存在を包括し、一本の樹木のように成り立つもの。
枝の数だけ世界があり、時間と共に枝は広がっていく……。
泡沫の夢。
それは儚きもの。
それは、人の理想が、願いが、想いが、呼び起こす不完全な奇跡。
されど、強き夢や願いは、ときに現実を浸食し、塗り替え、一つの世界を生み出す。
それは『あったかもしれない』というあり得ない世界の具現。
しかし、そこに住まうものにとっては、その世界こそが、唯一つの現実……。
だが、『物語』は一つではない……。
枝葉のごとく広がる数多の世界には、無限の可能性が存在し、その世界の数だけ物語が存在する。
そこに果てなどは存在しない……。
ただ、無限に広がるだけ……。
‘‘今’’このときより、紡がれる物語も、そんな物語の一つ。
かつての物語より続く物語にして、『本来あったかもしれない物語』……。