ヒメと魔神と恋するたましぃ

魔族たちが住む魔界は、王が統べる世界。
現女王もそろそろ跡目を決めなければいけない時期。
そこで女王は二人の娘に3年間人間界に行き修行させ、
結果が優秀なほうを次期女王にすると言いました。
というわけで、ふたりの王女は閉闇時代（へいあんじだい）の
日本へと舞い降りたのですが……。

姉姫は、魔神なのだから人間共を苦しめることこそ王道と、その力を使い暴れ回ります。
対して妹姫は、人間社会に溶け込み地位を築き、内部からの支配を目論みます。
その過程において、一人の陰陽師と出会い恋に落ち、
このまま人間として暮らすのも悪くはないか……と思っていた頃、
妹姫の元に1つの依頼が舞い込んできます。
それは、悪名高き鬼（姉姫）の退治。
どうしようかと思案しますが、彼女のとった選択は、姉の退治。
こうして、恋人の陰陽師と協力した甲斐あって、力で勝る姉の封印に成功。
都に平和が訪れたのでした。
しかし、名声も地位も恋人も手に入れ幸せいっぱいな妹姫でしたが、
恋人が流行病でアッサリ他界。
人間界に未練を無くした彼女は、魔界に帰っていったのでした。

幾千・幾万の夜が流れ、現代———
次期女王として魔界で過ごしていた妹姫。
ようやく念願の戴冠式がすぐそこという大切な時期。
ここにきて1つ問題が持ち上がります。
それは、即位に際して、結婚をしなければならないという王家の掟。
これまで妹姫が恋した相手は、1000年前の彼だけ。
彼女にとっては、彼以外の存在と結ばれることなど、まったく考えられぬ事。
そこで彼女は自分の旦那様を迎えに、再び人間界に舞い降りたのでした。

1000年前の恋人の生まれ変わりを捜しに———