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「たまには悠斗をひとりじめしたいしたいしたい~~!」 物語の主人公・雨宮悠斗(あなた)が、奥様たちと色々な意味で「仲良し」になって、しばらくたったある日のこと。季節は世間一般的な夏休み直前。毎度のごとく、オス1匹にメス3匹のグチャドロ汗まみれセックスを堪能して一息ついているところに、駄々っ子のごとき声がこだまします。仲良し奥様三人組のうちのひとり、守崎恵がフローリングのうえでジタジタと手足をジタつかせます。バタバタよりも若干控えめな動きです。 「そんなこと言ったって……」 「そうよ。今だって週に一度はひとりじめしてるじゃないの。当番制で」 恵の友人、奥寺杏奈と鈴元眞子が、呆れと困惑を混ぜたような顔で続けます。 そういうことじゃないんだよ、と、じっとりした目で恵は言いました。 「ひとりじめしてるって言ったって、週に一度この部屋に来てふたりきりでセックスするだけじゃん!」 「そうだけど、嫌なの?」 「嫌じゃないけど……ほら、もっとこう、どこかふたりで一緒に遊びに行ってさ……その帰りにみたいなさ……」 「ただヤルだけじゃヤダってこと? メグちゃんって、いくつになっても乙女なんだから☆」 「いくつになってもとはなんだ。おお、喧嘩か喧嘩か?」 「顔真っ赤にして喧嘩も何もないでしょ。乙女な恵ちゃん☆」 「うぐぐぐぐぐ……」 悔しさと照れくささをないまぜにして歯ぎしりする恵は、我関せずを貫いていたあなたを睨みつけてきます。 「悠斗、お前はどうなんだお前は! カラダだけか!? セックスだけできれば満足か!? おーっ!?」 「いや、そりゃ僕だって恵さんと普通にデートして、そのあとになんか……こう、恋人みたいにイチャイチャしたいなとか思うよ……」 「おっ、おう……そうか……おう……」 「いい歳して照れるなら変な絡みかたするんじゃないわよ」 「いい歳って言うな!」 「皆さん若いですけどね。僕からみたら近所の大人のお姉さんみたいな」 「ええーっ! お、お姉さんってお前……口ばっかりうまくなりやがって……ぐふふ☆」 「ほんと悪いヤリチンになったわねぇ……もうっ、お姉さんだなんて……いひひ☆」 「そうよ。さすがにお姉さんは言い過ぎよおっ、そこまでいくと嘘くさいわよ……でへへ☆」 締まりのない顔をして喜ぶ三人に笑いながら、悠斗は続ける。 「でも、孝太くんや幸穂ちゃんや香織ちゃんや沙織ちゃんがいますから難しいですよね。いつも通り公園で 一緒に遊んだりするだけでも、僕は充分に楽しいですけど。弟や妹が出来たみたいで」 悠斗の言葉に、恵たち3人はう~~んと唸りながら腕を組む。 「でも、たまには母じゃなくて女になりたいって恵の気持ちも分かるわ」と杏奈。 「ようは面倒を見てくれる人がいればいいのよね?」と眞子。 実は……と切り出す眞子。 恵の息子の孝太くんは今どきの子供らしく、youtubeを見るのが大好きなのだが、そのなかでも大好きなのが某ベテランお笑い芸人さんのキャンプ動画なのだという。そしてそんな孝太に感化されて、杏奈や眞子の子供たちも、四人の母親たちに向けて、折に触れて子供だけでキャンプをしてみたいと言っているのだ。そんな子供たちに向けて、眞子はとある計画を持ってきたのだと言う。 「ボーイスカウト?」 眞子の弟がボーイスカウトの運営に携わっており、そこでこれから始まる夏休みに一週間の長期キャンプ体験を行うのだという。一度体験入隊ということで、子供たち初めての親離れキャンプ体験はどうだろうか。ひとりなら寂しいかもしれないけれど、仲良し四人組での参加となれば不安も少なく楽しめるのでは? そして子供たちのキャンプに合わせて、自分たち大人組は、女子旅というていで温泉地にでも向かい、悠斗を混ぜてしっぽり小旅行に出かけるというのはどうだろうか。5泊6日くらいで、温泉地で1日ずつ悠斗をひとりじめするのだ。と、そういう計画を切り出す眞子である。それならばと、杏奈のほうも、知り合いが温泉地で旅館やってるから、料金のほうは勉強してくれるしそこに行こうと応じる。悠斗も恵も、その魅力的な提案を断る理由は無かった。悠斗にはコツコツとバイトして貯めているお金があるので、旅費がおんぶにだっこにならないくらいの行楽になるなら後ろめたくない。たまには散財するのも良いだろう。 こうして、三人の性欲旺盛元ヤリマン奥様たちと、一匹の若いオスによる、温泉地でのねっとりどろどろズコズコパコパコ旅行が開催される運びとなったのだった。
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